などなど、この本を読めば、19世紀以降、ロンドン・ロスチャイルド家が戦争、恐慌、革命を自ら仕掛けて裏で操り、大混乱のたびに莫大な利益を得てきたことがわかります。
本書では「お金」にとことん忠実なユダヤ人ロスチャイルド家が引き起こしてきた数々の歴史的事件を「お金の流れ」で丹念に読み解いていきます。
巷にはロスチャイルド家やロックフェラー家に関する書籍は数多くあります。
これらの書籍には、ざっくり分けて2つのタイプがあります。
1つはいわゆる陰謀もので、詳細はわからないが何やら(日本を含む)世界の人々がすべて彼らに操られていると言う類のものです。
もう1つのタイプはロスチャイルド家やロックフェラー家のサイドから書かれたと考えられるファミリー史や伝記の類、そして自伝も含まれます。
陰謀ものは時にばかばかしく思える記述が目につき底が浅く、ファミリー史や伝記等の方は、彼らを知る上でのヒントは散在していますが、重大な事実を隠していることも多くあります...
林千勝氏の本書の場合は、膨大な一次史料や、日記などの二次史料など、当時の史料を元に、まさに「ロスチャイルドの繁栄の物語」を今の私たちにわかりやすく語りかけてくれています。
この内容を知れば、もうマスコミの表層的なニュースに振り回されることはありません。
歴史の大きな流れ、決して語られてこなかった裏の動きが少しずつ見えてくることでしょう。